8月22日(木) Wel’s ark西日暮里
臨床美術
~きゅうりの量感画~
今月は『きゅうりの量感画』にチャレンジしました!量感画のプログラムは、りんごに引き2回目となります。
どんな夏野菜があるのか、意見を出しあうところから始まりました。瓜、ナス、トマト、スイカ・・・・・、なかなかきゅうりが出てきません。
きゅうりの旬は、だいたい6月から9月頃だといわれており、この期間が一年でもっとも美味しく食べられますが、いまや1年中手に入る野菜であるため、夏野菜として扱われている事はあまりご存じないのかもしれません。
きゅうりの食べ方や、実の生り方を考えたところで、きゅうりの登場です!
この中から、第一印象で自分で描くきゅうりを選んでいきます。スーパーで見かけるきゅうりよりも、極端に曲がりくねったもの、色がまばらで形の面白いものがたくさんありました。好きなきゅうりを選んだところで、握ってみたり、表面のデコボコを感じたり、重さを確かめます。
半分に切ったきゅうりを回しながら、順番に匂いを嗅いだり、食べたりしてきゅうりを描くイメージを深めていきます。
初めから食べる目的ではないからか、いつもより味が深く、濃く感じました。
その後、利用者さんに完成のイメージを持ってもらうために、完成されたきゅうりの量感画を何枚か観賞しました。
『このきゅうり、月みたい!』と、表現される利用者さん(^^)
私も個性的な形をしているきゅうりを選んでみました♪
きゅうりの描く向きを考え、3色のオイルパステルを選び、中身から描いていきます。
きゅうりの瑞々しさをイメージして、ペイルグリーン、イエローグリーン、イエローを選んでみました。
まずは一本の線を描き、それからどんどん広げきゅうりを太らせていきます。水分を感じたところを違う色で重ね合わせてみたり、先程食べた味や匂いを思い出し、五感を使って描いていきます。
みずみずしい感じが伝わってくるような色使いです。
毎回アニメキャラクターのシュガーを作品に登場させる利用者さん♪
今回のプログラムは描くものが決まっているので、シュガーの登場は無いのかと思いましたが、途中できゅうりの横に描いていました(^^)b
中身を描き終えたら、太陽の光を浴びた表面の色を重ねていきます。
表面は好きな色を使って、思い思いに色を乗せていきます。
きゅうりに似せようとせず、自分の感性に任せてきゅうりを描いています。
きゅうりの表面が仕上がったら鉛筆と割り箸ペンを使い、仕上げに入ります。
割り箸で表面の傷や筋、ボツボツを描いたり、鉛筆で周りを縁取ったり、形を強調させたりときゅうりの表面をより細かく表現していきます。
表面の傷や筋を、細かいところまで繊細に描かれています。
ぼわんとした印象だったので、少し締まってみるよう鉛筆で周りを縁取ってみました。
よりきゅうりが強調され、存在が増したように思います。
表面が完成したらベビーパウダーを振ふりかけ、ティッシュでふき取り、色を定着させます。
最後はレイアウトです。
形をトリミングし、切り取り、好きなカラー画用紙に貼り付けて完成です!!
何色の画用紙を下に持ってくるかで印象がガラリと変わり、貼り付ける角度や画用紙の大きさも自由に表現しました。どんな味がするのか食べたくなるようなきゅうりの量感画が完成しました。
一般的なものから希少なものまで多種多様のきゅうりから自分の描くきゅうりを選びましたが、利用者さんの迷いは一切無く、即断即決できゅうりを選んでいたのが印象的でした。割り箸ペンできゅうりの表面を描く作業は細かいところまで集中して取り組まれており、自分の描いた作品へのこだわりや愛情を感じました♪
次回は初めて絵の具を使用してのプログラムとなります。とても楽しみです!